むちうちの症状について
むちうちの症状について
「むちうち」とは「頚椎捻挫」とも呼ばれ、車の追突事故などの強い衝撃により頭が前後・左右に揺さぶられることで筋肉・靭帯・神経を傷つけ首・背中・腰の痛みだけでなく、頭痛、めまい、吐き気などの不調が出るのが特徴です。
事故に遭った直後は不安、危機感などで心身ともに緊張状態になり交感神経が活発に働き、アドレナリンなどの神経伝達物質が過剰に分泌されることにより体の痛みを感じにくくなっています。
事故直後は症状が出なくても身体がやっと一息つけるころになってから徐々に痛みを感じるようになってきます。
そのため事故後12~48時間以上経過してから不調が現れることも多々あります。
交通事故に遭ってから時間が経ちすぎると事故との因果関係を任意保険会社が認めず対応してくれない場合もあります。
次のような不調が出ている場合はむちうちが疑われますので病院・整骨院に行くなどすぐに対処しましょう。
一般的なむちうち症状
- 首、肩の張り感
- 首、背中、腰の痛み
- 腕を上げたときの肩の痛み
- 手、足のしびれ
- 頭痛、めまい
- 目のかすみ・眼精疲労
- 体がだるいなどの倦怠感
- 耳鳴り、吐き気
中でも多くみられるのが、首、腰の痛み、手足のしびれ、頭痛やめまい、吐き気(嘔吐)などの症状です。
数時間から数日など、遅れて出てくることも多くありますが、きちんと治療を行えば多くは3~6か月以内に改善していくことがほとんどです。
一般的にはレントゲン検査を行いますが、骨などには異常が見つからないことがほとんどです。
しかし、首から背骨に沿って重要な脊髄の神経などを損傷してしまった場合は、首、腰などの痛みだけではなく、頭痛、めまい、手足の痺れなどの身体の不調が数カ月、数年と長期的に悩まされる方もいます。
事故に遭い1ヵ月が経過しても頭痛めまいなどの不調が残る場合はMRIなどの検査が必要になります。
むちうちになった時の対処方法
(1)初期の対処法(事故後1~2周間)
事故直後の時期は、炎症が起きている可能性があります。
マッサージなどをせずに、とにかく安静を保ちシップをした上から患部を冷やします。
お酒は控え、入浴はシャワー程度で済ませましょう。
首を固定するための頚椎コルセットなどで首の安定を図ることで痛みを軽減することもできます。
(2)2~3周間経過後の対処法
痛みが軽減してきたら温めて血行をよくすることが有効です。
ホットタオルや入浴などで体を温めた後、痛みのない範囲でストレッチをするなど徐々に体を動かすことで早期改善が見込めます。 首のコルセットをしている場合は徐々に外していくようにします。
まとめ
- 車の運転や運動を控え安静にする
- お酒を控える
- 痛みが強い場合、首・腰のコルセットを使用して固定する
- シップを貼る(冷シップなど)
- 首を圧迫しないよう低めの枕を使う
- 痛みが強い場合は温めたり、熱いお風呂に入らずに、シャワー程度で済ませる
- 事故直後の強い痛み・熱感がある場合は氷のうなどで10~15分程度冷やす